名古屋コーチンとは?基準、定義って?

名古屋コーチン



こんにちは、アキです。


今回は、私の地元である”名古屋”という名のついた地鶏、「名古屋コーチン」についてお話したいと思います。

名古屋コーチンとは

「名古屋コーチン」とは、明治維新で禄を失った尾張藩士、海部壮平・正秀兄弟が明治時代初期に愛知県小牧市で作出した鶏のことです。品種は名古屋鶏。

国産実用品種第一号に認定された「名古屋コーチン」は、明治時代から昭和30年代までの養鶏産業の発展とともに活躍してきました。


しかし昭和37年より外国鶏の輸入が始まると、「名古屋コーチン」は激減し、種の絶滅という大きな危機を迎えました。


その後、地鶏肉の生産という新たな展開からその危機を乗り越えて、再び活躍の場を取り戻し、1999年6月21日に制定された地鶏肉の日本農林規格にも在来種として上げられ、全国の鶏の中で最も知名度が高いブランド地鶏として定着しています。

日本農林規格が定める地鶏の定義のひとつに、「在来種由来の血統が50%以上であること」ということが定められています。

ということは、一般的に地鶏と称されているものが100%の血統とは限らないわけですが、そんな中、名古屋コーチンは他の地鶏と交配させることなく純血を保っており、同系種の地鶏としては唯一100%血統というから驚きです。

名古屋コーチンの定義

市場に流通している「名古屋コーチン」は、基準がしっかりと決められており、その基準に沿っていないものは名古屋コーチンとして認められていません。

しっかりとした基準が設けられていて、外形上の特性確認とあわせてDNA検査も行っており、常に消費者からの信頼を損なうことがないように努めていることを知れば、その肉や卵が高級食材として認められていることにも納得です。

名古屋コーチンの外形上の特性

とさか鮮赤色、単冠
鮮赤色
赤栗色
じだ鮮赤色
肉垂鮮赤色
くちばし淡黄褐色
羽装バフ色
すね及びゆび鉛色
卵殻色桜色
白斑を呈するものもある。

ちなみに名古屋コーチンは、卵をよく産み、肉も美味しいということから「卵肉兼用種」に分類されます。

名古屋コーチンが流通するまで

名古屋コーチンの原種鶏は、品質やブランド維持のために愛知県畜産総合センター種鶏場で一元管理されています。

そこで供給された種鶏を使って、名古屋市農業センターと県内5箇所の民間ふ化場により、肉用と卵用にわけ優良雛が生産されるという流れになっています。

一級ブロイラーの飼育期間50日なのに対して、名古屋コーチンの飼育期間は120~150日であること、また飼育環境は平飼いで1㎡あたり10羽以下にすることで、鶏にストレスを与えない飼育をしています。


名古屋コーチンが質の良い鶏といわれる所以は、ブロイラーと比較すると約2~3倍の飼育日数をかけ、かつ平飼い環境で十分な運動させていることも大きく関係しているといえます。

参考資料:愛知県畜産総合センター種鶏場HP一般社団法人名古屋コーチン協会、愛知県公式 Web サイト 名古屋コーチン及びその鶏卵肉に関する基準

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