こんにちは、アキです。
今回は、愛知県春日井市の自然豊かな桃花台近くで、日本ミツバチの飼育保護をしながらオーガニック野菜や果物も作っているハッチハウス高橋さんのところにお邪魔し、高橋さんに教えていただいた内容と自分で調べた情報を基に、在来種である日本ミツバチと、外来種である西洋ミツバチの違いについてまとめてみました。
ハッチハウス高橋さん
高橋さんはそれまで勤められていた会社を引退後、ご夫婦で手作りの木製巣箱を使って日本ミツバチを飼育し、そこからとれた蜂蜜を自家採取・販売されています。
⇧ハッチハウスの日本ミツバチの巣箱
ハッチハウスの巣箱は縦型の重箱式で、木の箱が重なった状態になっています。
西洋ミツバチを飼育する場合は、木製の巣箱の中に巣枠と呼ばれる板のようなものを敷き詰めて、巣枠に人工的に蜜ろうでハチの巣の形をした巣礎を貼り、そこにミツバチたちが自身の体内から分泌される蜜ろうを使って、巣をつくっていきます。
これに対し、日本ミツバチは、ハチたちが巣箱の中を飛び回り、上段の箱に一から巣をつくっていきます。
蜂蜜を採取する際は、西洋ミツバチは巣枠を取り出して遠心分離機にかけるのに対し、日本ミツバチは上段の箱を取り外して圧搾します。
西洋ミツバチと日本ミツバチの違い
西洋ミツバチとは、 ヨーロッパやアフリカ・中央アジアなどを原産地とするミツバチで、19世紀半ばに飼育管理方法が広まって以来、家畜として改良されてきました。
日本で西洋ミツバチが普及したのは、イタリア亜種である Apis mellifera ligustica が明治時代にアメリカから輸入されたのがきっかけとされています。
日本ミツバチとは、もともと日本列島に住んでいた在来種ですが、近年減少の一途をたどり、今や絶滅が危惧されるまでになっています。
西洋ミツバチと日本ミツバチは、見た目も、生態も、そう大きくは変わらないのですが、 野生のミツバチにとって、生存に大きく関わるスズメバチに対抗する能力の有無は、大きな違いの1つと言ってもいいでしょう。
スズメバチは、ミツバチの成虫を食べるだけでなく、たった数匹でミツバチの巣に壊滅的な攻撃を加え、巣の中の幼虫をも捕らえて食べてしまうことがありますが、日本ミツバチには、こうしたスズメバチに対抗する「蜂球」という技があります。
蜂球とは、複数のニホンミツバチが1匹のスズメバチを取り囲むために400匹ほど集まって団子状になり、それぞれが胸の筋肉を震わせて体温を上昇させることによって、蜂球の中心部分を46℃以上にすることです。
スズメバチの致死温度が約45℃なのに対し、日本ミツバチの致死温度が49℃であることから、蜂球の中心部分を46℃以上にすることよって、スズメバチだけを熱で殺すことができるというわけです。
また外気よりも蜂球内の二酸化炭素濃度が高いことも、スズメバチを短時間で殺す要因となっているようです。
また、西洋ミツバチは一度巣を形成すると少々環境が悪くなっても粘り強く同じ巣を使い続ける傾向があるのに対し、日本ミツバチは巣の周りに食べ物がなくなったり、気温が変化したり、巣箱を何回も開けられるといったストレスが与えられたりすると、別の巣を求めて引っ越してしまいます。
飼育中もあまり構いすぎると嫌がって、野生に帰ってしまうこともあるようです。
こういったことから、一般的に西洋ミツバチは日本ミツバチよりも飼育しやすいとされ、さらに採蜜量も多いため、商業的に向いていると言われています。
実際にスーパーなどの店頭に並んでいる商品や加工食品の原材料に使用されている蜂蜜のほとんどが西洋ミツバチの蜂蜜であり、蜜の採取や作物の花粉の受粉用に飼育されているミツバチもほとんど西洋ミツバチです。
その傾向は世界的にも同じで、人間が利用させてもらっているミツバチのほとんどが西洋ミツバチであり、特にApis mellifera ligustica がよく用いられているようです。
西洋ミツバチ | 日本ミツバチ | |
蜜源の花 | 特定の花 | 複数の花 |
採蜜回数/年 | 2回程度 | 1回程度 |
採蜜量 | 多く採りやすい | 西洋の1/10程度 |
価格 | 安価なものが多い | 高価なものが多い |
見学時に驚いたのは、日本ミツバチの近くにいても、優しくそっと触れてみても、こちらがミツバチたちを刺激したり、攻撃したりしなければミツバチも攻撃してくることはないということ。
ミツバチの穏やかな様子がとても可愛らしかったです。(念の為、黒や濃い服装は避けておきました。)
巣の入り口では、日本ミツバチが巣箱の中に風を送ったり、敵の見張りをしたりしています。 巣箱を飛び出した日本ミツバチは、野山に咲く花の蜜を集めに行き、蜜だけでなく花粉も集め、集めた花粉を団子にして、おなかの辺りに抱えて巣に戻ってきます。
花の蜜と花粉を集めて来た日本ミツバチは、巣箱の一番下の入り口から巣箱に入り、上にある巣へに向かい登っていきます。
日本ミツバチと西洋ミツバチ、それぞれの蜂蜜の違い
日本ミツバチの蜂蜜は、 ハチの習性と独特な採蜜法により、複数の花の蜜や花粉がブレンドされており、濃厚で熟成されたような味、やわらかい酸味などが感じられる「百花蜜」と呼ばれるものが多いのに対し、西洋ミツバチの蜂蜜は日本ミツバチと比べて花粉があまり入らないので、甘みと香りが強めの仕上がりとなっています 。
ミツバチが集める蜜の種類によって、蜂蜜の味も風味も違ってくるんですね。
ハッチハウスの蜂蜜
ハッチハウスの蜂蜜は採取後、加熱処理をせずそのまま瓶づめしているため、蜂蜜本来の風味や栄養分、酵素が失われていない、混ぜ物なしの純度100%の日本ミツバチの蜂蜜です。
我が家では、少し喉がイガイガするなぁといった時は、うがいをしてから、こちらの蜂蜜をティースプーン1杯程度舐めるようにしています。するとだいたい良くなります。(個人差はあると思います。)
最後に
今回、お忙しい中、貴重な時間を割いてくださった高橋さんご夫妻のご温情に深謝申し上げます。
日本ミツバチについてや、畑で栽培されている野菜や果物の話、さらにはプライベートのお話までたっぷりとさせていただき、とても勉強になりました。
それだけでも十分すぎるのにルッコラ、大根、レモングラスも分けてくださり、お茶と柿、自家製ローゼルジャムをのせたクラッカーのおもてなしまでしていただき、本当にありがとうございました。
子どもたちにとっても素敵な経験となりました。
⇧高橋さんの日本みつばちの最上級百花みつ
(パッケージの文字は、達筆な奥様が書かれたものです。)
またお会いする日を楽しみにしています。
【2023年1月20日追記】
こちらの記事をご覧になった方からお問い合わせがいくつかありましたのでまとめさせていただきます。
良いものが広まるのはいいことなので私も嬉しいです。
高橋さんに連絡を取りたい場合は電話番号 090-4082-0695 にお願いします。(連絡先をお知らせすることはご本人様より承諾を得ています。)高橋さんもお忙しいので必ず先に電話でアポを取ってからお願いします。ハッチハウスの所在地は春日井市桃山町三丁目130でナビ入力すると出てきます。みっこさんがコメントでお知らせくださっていますが、次回は4月5月に採取できそうとのことです。私も伺いたいなぁと思ってます。
はじめまして
私もぜひ見学したいのですが、ハッチハウスの住所を教えていただけないでしょうか?
チェブさん、はじめまして。
お返事お待たせしました。
高橋さんに確認したところ、住所と電話番号をお伝えしてもOKとのお返事をいただきましたので、こちらでシェアさせていただきますね。
不在のこともあるので事前に電話でアポをとってからお出かけください(^^)
ハッチハウス
春日井市桃山町3-129-1
090-4082-0695
ご紹介ありがとうございます😊
住所の番地これで行くと他所にナビがあんないしてしまいますので、
春日井市桃山町3-139
でいらしてください。
連絡してからいらして、そこに住んでいませんので、又遊びにでていたりもします。
みっこさん、コメントありがとうございます!
また伺いたいと思ってます。
みなさん、ハッチハウスさんを訪ねたい時は事前に連絡してアポをとってから春日井市桃山町3-139に。
先日名古屋市名東区『旬楽膳 地アミ』店で蜂蜜を頂きましたが、再度欲しくなりました。今度店に見える日はいつですか?
教えていただけると有り難いです。
吉田さん、こんにちは。
高橋さんのハチミツ美味しいですもんね、リピートしたくなるの分かります!
次回いつ出店されるか高橋さんに直接お電話して確認していただくのが良いかと思います。
電話番号は090-4082-0695です。
アキさん
ご無沙汰してしまいました。
沢山のご紹介ありがとうございます😊
蜂蜜🍯は、次回、4月、5月に、採取出来ると思います。
書き込みの中、私が間違えた様で、
ハッチハウスの住所
春日井市桃山町三丁目130で、ナビ入れてください。